ジャンクコーナーで見つけた銘レンズ
ここのところ。中古カメラ屋やハードオフでオールドレンズ漁りがマイブームになってしまっています。
時として、ジャンクコーナーで思わぬ拾い物があったりすると、舞い上がってしまうこともしばしば。
先日も、某ハードオフ店で物漁りしていると、ジャンクコーナーに、ミノルタMDズーム 35-70㎜ F3.5のレンズを発見。金額はなんと1,100円。
レンズ内部に少々カビがあり、外観も手垢で黒ずんでいましたが、ズームやピント、絞り羽根の動作もスムーズ。
分解癖のあるノブノブとしてはミノルタレンズの分解も経験済みでしたので、「何とかなる!・・?」と即購入。
今は、インターネットで検索すればあらゆるレンズの分解清掃ノウハウは確認できるので、便利な時代になりました。(私も他の先達のページを参考にさせていただきました。)
結果的に分解清掃はうまくいき、カビは取れ、曇りもなくなり、外観もごしごし磨いたので、新品のようなとはいかないまでも中古Aクラスの美しさを取り戻しました。
3種存在するミノルタ MDズーム35-70㎜ F3.5
ミノルタSRマウントの35-70㎜は、3種類存在し、
初代 :MD ズームロッコール 35-70㎜ F3.5
第2世代 :MD ズーム 35-70㎜ F3.5
第3世代 :NEW MDズーム 35-70 F3.5 MACRO
今回入手したのは、第2世代のもので、レンズ構成は初代と同じようですが、ズームリングが大きくなり操作性が向上。また絞り環にストッパーが付きプログラム露出に対応できるなど改良がくわえられたものです。レンズ名称から伝統の「ロッコール」表記が消えてしまったのは残念ですが・・。(その後第3世代のものは、マクロ機能が付きました。)
ライカ一眼レフ用「バリオエルマーR 35-70㎜ F3.5」としても供給されたらしく、隠れた逸品として語られてきたレンズです。
ミノルタレンズ特有の質感描写に大満足。
さっそく、ミノルタXDボディに装着して、試写撮影開始。
撮影初めてすぐ、いきなり無限遠のピントずれが判明。分解したときに精度を合わせていなかったためと思われますので、再度前玉を外して微調整💦
今度はばっちり調整できました。
ミノルタのレンズは、高いコントラストに重厚な質感を引き出すレンズが多く、写真家の柳井近之氏は「ねっとりした「湿感」と切れ味よりもコクに魅力」があり「現代においても捨てがたい」レンズと評していますが、わたくしも同感です。
ややアンダーめの露出に設定し、的を得た時のミノルタMDレンズは、ニコンやキヤノンとは趣の異なった描写をします。
名門ライカと協業した実績があり、当時のミノルタはどちらかというとドイツのレンズに範をとっていたような気がします。
ライカやコンタックスのドイツレンズは、カチカチ、チリチリという表現がされるシャープネス追及型よりは、むしろどっしりした油絵的な描写をする性格が強い、と思っています。
このMDズーム 35-70㎜ F3.5も、そんなミノルタレンズの特徴がばっちり出ています。
さてさて、試写した画像からそんな感じを見出していただけるでしょうか?
ミノルタ単焦点レンズも数本保有しており、普段はズームレンズはあまり使用しない私ですが、このレンズは気に入りました。
このレンズ1本だけを持って、ぶらり散歩する機会が増えそうです。
ミノルタ MD35-70㎜ F3.5は、良品でも1万円以下で入手可能なので、良いものを見つけたら、即買いしても大きな損はないでしょう。
私は試していませんが、デジタルカメラに装着しても、ミノルタ独特の描写は楽しめていただけると思います。