ノブノブのあすなろ奮戦記

写真、オーディオ、DIYなど趣味で定年後の自分を成長させる毎日

”SILKYPIX Developer Studio Pro”の「ネガフィルム反転ツール」を使ってみた。フィルムユーザー必携のツール!

失敗フィルムも救ってくれる優れもの!!

いわゆるLAW現像ソフトの「SILKYPIX 」ですが、デジタルユーザーばかりではなく、フィルムユーザーにも超便利な機能があります。

それは「ネガフィルム反転ツール」です。

 

私愛用の「SILKYPIX Devloper Studio Pro10 」フィルム反転ツールの画面

一般的に、フィルムスキャナーに反転機能がありますので、あえてLAW現像ソフトで反転させる必要もないと思われがちです。

 

しかし、このソフトが優れているのは、濃度の低いフィルムでもしっかり描写してくれる点にあります。

フィルム現像失敗してしまいました。

寒い日に、現像液の温度を充分に上げず18℃で現像したところ、濃度の低いネガが出来上がってしまいました。


このネガをフィルムスキャナーで読み込んで反転させると・・・

 


と、こんな写真になってしまいます。この状態からコントラストや明るさ調整をしても、まともな写真にはなりません。

こんな時、「SILKYPIX Developer Studio Pro」の出番です。

 

ネガ反転ツールの使い方

  1. ネガそのものの状態をスキャナーで取り込む。
    (スキャナーによっては「ポジ」設定で読み込む)
  2. SILKYPIX Developer Studio Pro の「ファイル」タブから「ファイルを開く」で、取り込んだネガの画像を開く

  3. 「操作モード」タブから「ネガフィルム反転ツール」を選んでクリックする。

    ネガ反転ツールの画面

     

  4. スポイトツールが出てくるので、画像の最も透明な部分(真っ白な部分)を選んでクリックする。この作例の場合は車のタイヤ部分を選んでクリック。

    反転した状態。暗い画面ではあるがスキャナー反転よりは良好

     

  5. トーンカーブ」ツールがあるので、明るさを調整する。

    細部の描写も出てグラデーションも豊富になった

    ネガ反転ツールとトーンカーブで処理した画像。
    濃度不足のネガとは思えない仕上がり

グラデーションが豊かになる

SILKYPIXのネガ反転ツール使用した感想としては、スキャナーでの反転よりもグラデーションが豊かになり、全体にソフトな雰囲気な仕上がりになるようです。

 

私は、Plustek社の「OptocFilm 8100」というフィルムスキャナーを愛用しています。

 

以前、フラットベット式のフィルムスキャナーを使用していましたが、ピント精度が低く、いまいち満足できませんでした。

 

「OpticFilm 8100」はピント精度はとても高く、カラー再現性も良好で優秀なスキャナーですが、被写体内容によってはコントラストが高くなる傾向があります。

 

そんな時、ネガをそのままスキャンし(ポジモードでスキャンする)、SILKYPIXのネガ反転モードで現像すると、とてもしっくりいくことが多いです。

フィルムスキャナーのネガモードで取り込んだ画像。
電灯の傘が白く飛んでしまっている。

SILKYPIX Developerのネガ反転ツールで現像した画像。
電灯の傘のグラデーションも出ている。

上の2つの作例はどちらも無処理なので、どちらが良い写真かと言えば好みの問題になるでしょう。

しかし、ネガフィルム反転ツールを手にしていれば、異なるグラデーションやコントラストの画像も手に入れることができ、それだけ作品つくりの幅が広がるのです。

 

今の時代、デジタルで写真を楽しむためにもLAW現像ソフトは必要ですが、フィルムユーザーにも、この「SILKYPIX Developer Studio Pro」はおススメしたい現像ソフトです。

 

まとめ

SILKYPIX Developer Studio Pro の「ネガフィルム反転ツール」は

  • 濃度の低いネガフィルムなども立派に再現してくれる。
  • フィルムスキャナーの反転画像よりもグラデーション豊かな仕上げができる。
  • トーンカーブなどの豊富なツールで、そのまま画像処理ができる。

 

SILKYPIX Developer Studio Proは現在はバージョン11になっています。

 

・おすすめのフィルムスキャナー

  ピント精度良好。

  簡単スキャンでも高画質。

  高度な各種設定も可能。