ノブノブのあすなろ奮戦記

写真、オーディオ、DIYなど趣味で定年後の自分を成長させる毎日

コロナ外出自粛中、10年前の現像液で40年ぶりに白黒現像をチャレンジ。

 

昔とった杵柄は健在でした。

コロナ流行で外出自粛。やることもないので納戸を片付けていると、

なんとフィルム現像セットが出てきた。

学生の頃使っていたものだから、もう40年近く使っていない。

 

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学生の時に使っていたセット。ステンレスタンクなど残っていたものの全部

別のところから現像液などの薬品も出てきました。

現像液の有効期限は2010年4月。すでに10年以上たっている。

薬品はカメラのキタムラで買ったと思います。

確か、半額でした。その当時でさえ白黒現像などやろうという人は、かなり少ないので売れ残っていたのでしょう。

今の今まで忘れてました。(*_*;

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スパープロドールと停止液、定着液。現像液の有効期限は2010年4月でした。

 

せっかくなのでフィルム現像をしてみようと思い立ちはしましたが、一抹の不安・・・

 

10年前の薬品が果して使えるだろうか?

40年間のブランクは大丈夫だろうか?

 

白黒フィルムは持っていたので、早朝の人通りが少ない時間に2本試し撮り。この時期、のんびりカメラ持って撮影していると白い目で見られるので、そそくさと撮影してきました。富士フィルムのネオパンプレスト400とコダックのT-Max400。

 

 いざ現像・・ないものは、あるもので代用する。

 いざ、始めようとして気が付いたら無いものばかり。

  1. 貯蔵瓶がない。
    各薬品を溶かして保管する貯蔵瓶が3本必要。その貯蔵瓶がない。
  2. 1ℓ用軽量カップがない
    薬品は1リッター溶かすが、計量カップがない。
  3. 温度計がない
    現像液溶解時や現像時に厳密な温度管理が必要ですが、温度計がない

 

そこで、

  1. 貯蔵瓶の代わりにペットボトルで代用
  2. 軽量カップと温度計は、調理用のもので代用。ところが・・・

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現像用、停止用、定着用の3本のペットボトル。識別用にテープに名前を付ける

現像液などは劇薬?。調理用を併用するのは妻から嫌がられ、仕方ないので計量カップと温度計は100円ショップに行き購入(開いててよかった)。

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計量カップ(500㎖のものしかありませんでした)と温度計(200℃用)



現像液など準備

  1. 40℃のお湯1ℓを洗面器などの容器に用意し、現像液(粉末)を徐々に投入し、完全に溶かす。
  2. 停止液は、ペットボトルに1ℓの水を用意し、酢酸を30㎖投入し、よく撹拌する。
  3. 定着液も同じく、ペットボトルに70㎖の水を入れ、定着液を30㎖投入し、よく撹拌する。

現像液が常温(20℃~22℃)になるまで待つ。

 

現像タンクに撮影済みフィルムをセットする。

現像液などが古いので、2本同時に現像すると結果が怖いので1本ずつ現像することにしました。

 

渦巻き状のリールに、最初のフィルムを巻き入れていくのですが、これこそ経験が必要なところ。40年前は数百本現像した経験がありますが、やはり不安です。

 

  1. ダークバックの中に、現像タンク、リール、ハサミ、フィルムを入れておく。
  2. ダークバックの中で、
    ①フィルムの先をリールの中心に挿し込み、フィルムを山なりにつまみながらリールに巻き込んでいく。(リールの向きに注意)
    ②強く巻き込んでいくとフィルムとフィルムがくっつき、現像が失敗するのでゆっくり丁寧に巻き込んでいく。
    ③最後にハサミでフィルム最終部分を切って、パトローネから分離する。
    ④フィルムを巻きこんだリールを現像タンクに入れ、ふたをする。
     (空リールも入れておく)
    ⑤ダークバックから現像タンクを出す。

以上すべて手探りで行うので、失敗は覚悟のうえ。

 

いよいよ現像開始

 

 スーパープロドールは袋の裏側に現像時間が書いてあります。(親切ですね)

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スーパープロドール現像液の裏面の表記

フィルムの種類と温度の組み合わせで、その通りに現像してみることに。

T-Max400の時間は不明でしたがネオパンプレスト400と同じ時間で、原液22℃で6分に決定しました。

  1. 現像:現像タンクに現像液を注入し、こんこんとたたいてから現像スタート。1分ごとに10秒程度穏やかに撹拌し、6分後に現像液を捨てる。
  2. 停止:停止液を素早く注入し、よく撹拌して、30秒後に捨てる。
  3. 定着:定着液を注入し、1分間はよく撹拌。その後は1分ごとに10秒撹拌し、10分繰り返し、定着液を捨てる 
  4. 水洗い:水を注入し、1分程度よく撹拌し捨てる。この動作を3回ほど繰り返したらふたを開けてリールを取り出し、洗面器の中で流水で水洗い。30分程度流水につけたままにしておく。
    (各薬品は数回使えますが、古いものなので今回は捨てています)

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洗面器の中で流水に浸して水洗いを30分以上。
  1. 乾燥:フィルムをリールから外し、スクイーザーで優しく水気を除き、両端にフィルムクリップをつけて、埃の無いところに吊るす。丸一日乾燥をする。乾燥が充分でないとフィルムが丸まったりなど、後処理が大変。

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カーテンレールにハンガーを掛けて、そこにフィルムをつるして乾燥させている。

水洗いが終わって、リールからフィルムを取り出すときが最も興奮するとき!

仕上がったフィルムを見たときは感激します。

 

実は1本目は失敗!

リールへの巻きが強く、フィルム同士がくっついて現像ムラができてしまいました。(上の画像で白くムラのあるところが癒着したところ)

 

昔とった杵柄はどこへやら・・・

 

2本目はやさしく巻いて、成功!

 

期限切れ現像液の結果は?

画像が薄くなるとか、現像ムラが盛大に出るとか、粒子が荒れてざらざらになるとか・・そういうことを予測して現像してみましたが、結果は全く問題が無いように感じます。

 

よーく見るとベースの透明度が足りないような気もしますが、ほとんど問題にならないと思いました。

 

今回の画像をいくつかご紹介します。

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Leica M6 スーパーワイドヘリアー15㎜/4.5 f=11 T-Max400 撮影地:川越

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Leica M6 カラースコパー50㎜ /2.5 f=4 ネオパンプレスト400 撮影地:川越

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Leica M6 カラースコパー50㎜ /2.5 f=2.5 T-Max400 撮影地:川越

フィルムの力強さに魅了される

今やデジタルの時代ですから、私もデジタル白黒で撮ることがあります。

改めてフィルムで撮ってみると、デジタルとは違った「力強さ」を感じると思います。

デジタル白黒は滑らかできれいですが、なにか薄っぺらさを感じるのは私だけでしょうか。フィルムのストレートな力強さに久々に感動したしだいです。

 

「昔とった杵柄」がまたまた散財のネタになる?

巣ごもり生活の一日を存分に楽しめました。

40年ぶりの現像でしたが、

体に染み着いていた現像感覚はまあまあ健在でした(^^♪

新たに現像液を買って、今後もっともっと白黒作品にチャレンジしてみたくなりました。

今やフィルムも高額になり、他に道具も揃えるとなると

またまた散財のネタが増えてしまったようです。

まだまだ働かなければ・・・定年後も道は険しい?

 

今でも買える現像用品 ↓

 

 上の現像タンクに、35㎜リールが2個必要。

 

 

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