普通のトイレではつまらない。カフェ風トイレに大変身
築25年の自宅トイレ。別に不自由はないが毎日使う割には面白くない。
遊び心をだして、イメージチェンジをすることにした。
別に設計図を立てるではなく、頭の中で「こんな感じ」程度の仕上がり想像図を描いて、後は材料を探しながら、決定していくことに。
ただし、両側壁面の埋め込み設備を取っ払うことは、最初からきめていました。
想像図を描くまでに、数か月。
どんなイメチェンにするか迷い続けた。
TOTOやLIXILなどのカタログを漁り、壁紙の色や器具などを調べる。
インターネットでトイレの画像を検索し、スタイルを探る。
そうこうしているうちに、3か月ほど経ってしまった。
でも、おかげでいくつか案ができた。
- 腰壁を作る
- 収納と手洗い器具を一つにまとめる
- 収納器具は自作する(メーカーのものはサイズが合わない)
- 手洗いボールを導入する
頭の中では、かなりイメージができたので、いざ、工事開始。
工事の順番をしっかり考える
毎週の休みを利用して、少しずつ工事を実施する予定。
毎日使うトイレなので、作業手順をしっかり考えないと大変なことに。
- 既存手洗い(鏡付き)設備を外して、収納家具を嵌める(1日目)
- 既存トイレットペーパーホルダー兼収納設備を外し、穴をふさぐ(2日目)
- トイレタンクを外して腰壁をつくる(3日目)
- 床材を貼る(4日目)
- 手洗いボールと水道工事(5日目)
- 壁紙を張る(6日目)
- 電灯を交換
- トイレットペーパーホルダーなど、小物作成(7・8で7日目)
こんな流れで、スタート。
既製品手洗い器(鏡つき)の設備を取り外し、収納家具を埋め込む。
当家の手洗い器は、鏡がついた埋め込み一体型(FRP製)什器。
野暮ったいので、これを取り外す。
水道の元栓を締めて、給水菅と配水管を外す。
什器を壁に取り付けているねじを外して、什器を壁から引っこ抜く。
壁に大きな穴ができた。
穴のサイズに合わせ、収納器具を作る
こんな寸法。
ラワン合板(厚み15㎜)を、ホームセンターでカットしてもらい、ネジと木工ボンドで組み立てる。
上の段は、トイレットペーパーを三段積み上げる高さに設定。
底板は、手洗いボール用を後からつけるので、今はつけない。
裏板はカラー合板(厚さ2㎜、アイボリー)を貼ってねじで固定
素朴な感じのままを活かして、塗装はしない。ただ、切断面の見えるところには、小口テープを貼って、見栄えをよくする。
穴にはめて、壁にねじで固定する。
次に、扉を作る。
なるべく簡単にしたいので、カラー合板にフレームを張り付ける形で終了。
フレームのみローズガーデン塗料(01エラーブル色)で塗装。
蝶番で固定し、内側にローラーキャッチを取り付け、取手も付けて完成。
※手洗いは外したので当分使えません。
既成収納ボックスを外し、壁にする。
反対側に、トイレットペーパーホルダー兼小物収納ボックスがついていたが、壁から5㎝程出っ張っていて、圧迫感があった。
これを取り外して何もない壁にする。
柱が少し見えるところまで、カッターで穴を広げる。(角90°のきれいな四角に切る)
穴中央付近に補強材を固定する。
自宅壁と同じ厚みの石膏ボードをピッタリ同じサイズにカットする
カットした石膏ボードをネジで固定する。
(石膏ボードは大きいサイズしか販売していない。私の場合、近くのホームセンターでたまたま、カット後の余材で小さいものがあったので、180円で売ってくれた。お店の人に聞けば、そうしたものがあるかも)
上から電動サンダー(無ければ紙やすり)で、境目の凸凹をなくす。(壁紙を貼った後境目が目だたないように)
これで圧迫感がなく広く感じられる。
トイレタンクを外す
タンクを外さないとタンク裏の壁が作れません。
タンクを外す手順です。
- 給水栓の元栓を締める
- トイレの水を流す。タンクが空になります。
- 給水栓とタンクをつなげている給水管を外す
- 便器裏側下にタンクを固定しているねじがあるので、緩めてボルトを外す。
- 真っすぐタンクを上に引き上げる。(真っすぐ引き上げないと接合部分が破損する恐れあり)
- 給水栓の給水菅も外しておく。
この状態で、腰壁作りスタート
腰壁を作る
現在の壁紙をすべて剥がす。
はがし残しを地道に取り除き、凸凹がないように電動サンダー(360番程度)で表面をこする。(サンダーの後は、雑巾でよく拭いてください)
厚さ2㎜のラワンべニア合板を高さ77㎝(好みの高さ)にカットし、張り付けていく。
水道管が出ているところは、下図のようにカットし、両サイドから嵌める形でべニア合板を貼っていく。
次に、壁紙を貼っていきます。
今回私が使用したのは、横張り専用の白樺模様の壁紙(貼ると縦縞になる)。
ベニア上に壁紙にしたのは、巾木はそのままで壁紙だけを張り替えることができるから。雰囲気を変えたいときの壁紙だけ張り替えればよい。
白い塗料で塗った巾木(厚み10㎜、幅30㎜の角材)を、腰壁に乗せるようして、木工ボンドで壁に固定する。
角の接合部分は、45度の切込みを入れてキレイに接合する。(これが大変でした)
腰壁を作り終えたら、外した時とは逆の手順でトイレタンクをもとに戻す。
以上で腰壁完成。がらりと雰囲気が変わった。うれしい!!
床板を貼る
当家のトイレ床板は、白いPタイルでした。
全体の雰囲気を変えるため、ダークブラウンの床材にする。
張替えできる床材(塩ビフロアタイル)を選んだ。
これを一枚一枚貼っていきます。
粘着剤がついているので、裏ビニールを剥がして一枚一枚貼っていく。
ところが、当家の場合、もとのPタイル表面に細かな凸凹があり、しっかりくっつかない。
そこで、床材用の両面テープを使って、固定していく。
便座基部の部分は、型紙を自分で作り、その形にカットして貼っていく。
(厚みがあるので、よく切れるカッターを使用すること。)
型紙カットに失敗したりなどで、床材貼るだけで、かなりな時間を要してしまった。
落ち着いた感じに仕上がりました。
手洗いボールも自作した
手洗い器はボールにするつもりで最初から計画していた。
でも。手洗いボールって「高い」んですよね。
いろいろ悩んでいるうちに、ふっとホームセンターで良いものを見つけました。
木製のおしゃれなサラダボールです。(直径30㎝)
厚みもあり、雰囲気も合うのでこれを活用することにした。。
用意するもの
- サラダボール(取付場所の関係から直径33㎝以下のもの)
- Sトラップ(排水管)
- 水栓セット+フレキパイプ(給水管)
- 彫刻刀(ノミ)
- 穴をあける道具(ドリル、電動のこ)
- 透明コーキング剤(シリコーンシーラント)
- コーキングガン
- 水性透明ウレタンニス
まず、サラダボールの中央に直径40㎜の穴をあける。
裏側から中心に直径40mmの円を描き、その線の内側にドリルで穴をあける
その穴に電動ジグソーを入れ、円に沿ってカットしていく。
(正確な円形でなくてもOK。きれいな円をカットする場合はホールソーを使う)
今度はサラダボールの表側から、中心に直径55㎜に円を描く。
その線に沿って彫刻刀で溝を掘っていく。角度をつけ切込みも入れる
(この溝は極力きれいな円であることがポイント)
排水口の形状と合うまで、溝と切込みを丁寧に掘っていく。
溝に透明コーキング剤をたっぷりと塗り、排水口部品を取り付ける。
隙間からはみ出たコーキング剤をきれいにふき取る。
(この後、水性ウレタンニスをサラダボール内側全体に塗るが、コーキングが乾くまで2日程度待つ)
ボールと水栓を取り付ける底板を作っておく。
私の場合は、収納家具と同じシナ合板で、下のような形状の板を用意。
サラダボールの位置と水栓セットの位置に穴をあける。
(仮組の状態で位置を決め、しるしをつけて穴をあけた)
水性塗料で塗っておく。
固定した底板に水栓とボールを取り付ける。
水栓セットは色々探しましたが、日本製で作りのしっかりしたものを選択。しかも安い。高さもポイントで、収納部の扉開閉時にぶつからない高さのものを選んだ。
(三栄 ミニセラ立型ツル首自在水栓 JA565 13)
取付後、給水口と水栓をフレキパイプで結ぶ(長さ20㎝)
ボールと床排水溝を25㎜直径の配水管(丸鉢つきSトラップ)でつなぐ
床から伸びる配水管と、手洗いボールから出るU字管との位置が合わない(これは仮組の段階で想定済み。サイズのあうU字菅のみ別途購入。)
幅100㎜のU字菅に交換して、ジャストフィット。
給水元栓と水栓セットをつなげる。
いかがでしょうか? かなりおしゃれな手洗いボールができました。
苦労しましたが、大満足です(安く済んだし)
壁紙を貼る
壁紙の色にはかなり迷いました。
腰壁が白なので、明るい色にすると全体がぼやけます。
かといって暗い色にすると、重い雰囲気になってしまいます。
カタログも数多く見ましたが、サンプルが5cm角程度なので、全体に貼った時とはイメージが異なります。
いいな、と思うと妻と意見が合わなかったり・・・。
ホームセンターを何軒も回り、幅90㎝×長さ10~20㎝程度を見本として購入して(あるホームセンターでは、「見本で」と言ったら無料で分けてくれました。感謝!)
実際に壁にあててみて、腰壁とのバランス、部屋全体の雰囲気をチェックしました。
悩んでいる間に3週間くらい過ぎてしまいました(その間、石膏ボード露出したまま)
珍しく妻と意見もあい、やや濃いめの青系の壁紙にしましたが、貼ってみたら思いのほか暗くならず、とても良い雰囲気になりました。ベストチョイス!!
これでほぼイメチェンは終了です。
後は、小物の購入と作成
小物にもこだわろう!
1、電灯はいかにも「トイレ用」といった雰囲気のものを取り外し、ニトリの「小型シーリングBARCO」を購入し、取付けた。
以前の照明器具が天井直付けだったので、引っ掛けシーリング器具に取付けなおした。
(電気工事の資格が必要です)
2、トイレットペーパーホルダーは、腰壁の雰囲気に合わせ、白樺調の板材を購入し、L字型に組み合わせ、100円ショップで売っていた長いフックをつけて作成。
板材の切断面には、白の小口テープを貼る。
3、収納庫の扉には、ミラーシートを貼った。ちょうどいい大きさの鏡が見つからなかったので、自在にカットできるシート状のものを選択。(これはおススメしません。細かく波打ってしまい、鏡としては不完全です)
4、壁がさみしく感じたので、端材でフレームを作り、ホームセンターで売っていたプラの植生を取り付けて、飾りにしてみた。
費用と作業時間
- ラワン合板(収納家具と底版用)1820×910mm 1枚 2,660円
- カラー合板(アイボリー) 90×60㎝ 1枚 358円
- 蝶番(ステンブロンズ角蝶番) 2個セット 648円
- 小口テープ24㎜幅ナチュラル(エッジテープ) 1個 948円
- ローラーキャッチ 1個 98円
- 扉用取っ手 (以前からあったものを使用)
- ミラーシート 50㎝×100㎝ 1個 1,780円
- ラワンベニヤ合板 (180×90㎝) 1枚 1,560円
- 腰壁用壁紙(白樺調) 幅90㎝×長さ400㎝ 1枚 糊付け代含む 1,960円
- 腰壁用巾木 長さ合計約4m 以前の余材で作成
- 壁紙 (青色系) 幅90㎝×長さ150㎝ 5枚 糊付け代含む 2,040円
- 塩ビフロアタイル(15㎝×90㎝) 12枚(使用した分) 4,776円
- サラダボール 3,000円
- 丸鉢つきSトラップ(カクダイ433⁻315⁻25) 1個 4,787円
- U字トラップ管(幅100㎜)カクダイ0434W⁻25×100 4,646円
- フレキパイプ (T型13 長さ20㎝) 308円
- 水栓セット (三栄 JA565 13) 4,040円
- 水性ウレタンニス(無色 130ml) 778円
- プラの水生
- ニトリ 小型シーリング「BARCO」 2,769円
- LED電球 60W相当 1個 555円
- 引っ掛けシーリング 1個 298円
- TOTO タオルリング 1個 1,263円
合計約40,000円(税抜き)でほぼ済みました。
なお、工具と部材して主なものは以下を使用
- 電動丸ノコ 腰壁用ベニヤ合板のカット、余材のカット
- 電動ドリル 各種ねじまわし、穴あけ
- 電動ジグソー 腰壁やサラダボールの穴あけ、円形カット
- 壁紙セット 壁紙を貼る際の工具一式
- 木工用ボンド べニア合板と壁の貼り付け、巾木の固定など
- 各種木ねじ 使用の際に寸法合うものを購入
- モンキーレンチ Sトラップの取付など
- プラスドライバー
実際に掛かった日数は、8日間程度ですが、工事スタートは7月6日。小物取付も済んで完了したのが9月7日でした。手洗いボールを探したり、幅広U字トラップの存在を知らず排水方法を模索したり、壁紙に悩んだりと、初めてづくしで研究している時間のほうが長かったです。
でも、木工、壁紙、給排水、電灯、すべて自分で実施し、思い通りのものができた喜びは何物にも代えられません。仕上がりに妻も大喜びしてくれました。
また、一つ自分に自信がついたのです。
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